- とりくみ
- 「いかなご」と「くぎ煮」を守るために 兵庫県産上乾ちりめん(佃煮用)
2022.2.2
「いかなご」と「くぎ煮」を
守るために
兵庫県産
上乾ちりめん(佃煮用)
規格外原材料の有効利用、地域の活性化、工場の稼働促進など、地域の課題を迅速に解決するために、
コープこうべと生産者、取引先が協同で開発をすすめる商品です。
兵庫県の町に春を告げる「いかなごのくぎ煮」。
受け継がれてきた佃煮づくりの文化を「ちりめん」を使って守りたい。
-
1. いかなごの漁獲量が減ったのは「きれいな海」だから?
毎年2月~3月に播磨灘、大阪湾でとれる「いかなごの新子(稚魚)」。水揚げされたばかりの新子を、しょうがと一緒にざらめ糖、しょうゆなどで佃煮にしたのが「いかなごのくぎ煮」です。クルミや山椒(さんしょう)を入れたり、水あめを使ったり。家庭ごとに味わい方があって、この時期は、あちらこちらの家からくぎ煮を炊く匂いが漂います。
ところがここ数年、いかなごの漁獲量が激減してしまいました。原因は、「きれいな海」になったこと。かつて海洋汚染が問題になり、長年かけてきれいにした結果、窒素やリンなどの栄養分が減ったためです。明石海峡から播磨灘、大阪湾にかけて広がる海底の砂地で育つ「いなかご」には、とても厳しい環境になってしまいました。
この課題を改善する方法は、瀬戸内海を「きれいな海」ではなく「豊かな海」にすること。兵庫県漁業協同組合連合会(兵庫県漁連)では、かいぼりや森づくり、海底耕運など、さまざまな取り組みをすすめています。 -
2. 「くぎ煮」を炊く文化が消えてしまわないように
漁獲量が激減したことで、いかなごの値段が高騰しています。それぞれの家庭で1kg、2kgと購入し、大きな鍋で炊いていた「いかなごのくぎ煮」。気軽に炊くことができなくなってしまいました。「今年も炊けなかったわ」。そんな声を聞くことが増えています。このままでは、「くぎ煮」を炊く文化が消えてしまうかも!「いかなごが育つ豊かな海を復活させること」と同時に、「くぎ煮づくりを継承すること」も大きな課題です。
危機感を抱いた兵庫県漁連の香月延夫さんと、コープこうべの中塔博之は、「いかなごのくぎ煮」に代わって「ちりめんの佃煮」を炊く取り組みを広めようと考えました。いかなごの漁獲量が戻ったときのために。 -
3. 「佃煮を炊く」食文化をつなげていこう!
兵庫県は淡路島を中心に、全国一の漁獲量を誇る「しらす(イワシの稚魚)」の産地です。「しらす」を塩ゆでして乾燥させたものが「ちりめん」。
「ちりめん」なら保存が利くので、生から炊くいかなごと違って好きなタイミングで佃煮を作ることができます。年間を通していつでも購入できるし、価格も安定しています。だから初心者でも気軽に佃煮づくりにトライできます!!
そこで、香月さんと中塔は、「ちりめんで佃煮を炊く」ための商品づくりとレシピづくりを「コープ商品わいわい会議」に提案し、組合員と一緒に開発をすすめました。
わいわい会議のメンバーは実際にちりめんで佃煮を作り、意見や感想、レシピの改善案などを出し合い商品を磨いていきました。
そうして出来上がったのが「兵庫県産上乾ちりめん」(佃煮用)です。みんなで考えた「おすすめレシピ」で佃煮づくり始めませんか(^_-)-☆
「兵庫県産上乾ちりめん」(佃煮用)
200g 780円(税込み 842.4円)
- 2022年2月にデビュー!
- もちろん、そのままでもおいしく食べられますが、
ぜひ佃煮で!!
出来上がった佃煮は、フリーザーバッグに入れて冷凍保存がおすすめです。
「ちりめん佃煮」のレシピは
コープCookingでご覧いただけます!