- とりくみ
- コープのあるまちで vol.11
笑いのチカラで
まちと人を元気に!
桂 あやめさん
18歳で五代目桂文枝に入門。創作落語を中心に、音曲漫才など多彩に活躍。「神戸新開地・喜楽館」の利用促進委員も務める。神戸市兵庫区出身。
神戸育ちの私にとって、メロンパンといえば“ラグビーボール形”。「丸いやつ?サンライズやないかい!」って、京阪神の地域性の違いを笑う落語の「枕」の定番でした。新聞のコラムで取り上げたら、差し入れにメロンパンが届いて(笑)。バレンタイン落語会でチョコメロンパン※を配ったりと、コープさんとの交流が生まれました。
※期間限定で発売したコープス神戸ハイカラメロンパンチョコメロワッサンのこと
その神戸の拠点が、「神戸新開地・喜楽館」です。2018年に開館した上方落語の定席で、私も立ち上げから参加しました。鉄道ウィークやプロ野球ウィークなど多様な企画を連発しつつ、新たなファンづくりに奔走しています。
周りにはええ感じの居酒屋や喫茶店、下町グルメが満載の東山商店街や名画座もあります。落語ついでに「B面の神戸ツアー」も楽しめる(笑)。新開地は近年、地元の人がタッグを組んで音楽祭や映画祭を開くなど、活気を見せています。私たちも一緒に、盛り上げていきたいですね。
“コロナ禍”では、落語家の日常も一変しました。高座に上がることさえできず、先の見えない日々。それでも、あえて笑い飛ばすのが私流。コロナをネタに落語を創作し、独演会を終えたところです。
客席に、泣き笑いする姿がありました。夫をコロナで亡くした方です。終わると「元気が出たわ。久しぶりにお腹が空いたから、おいしいもん食べに行くわ」と言ってくれて、本当にうれしかったです。私も日々、お客さんの笑い声を全身に浴びて元気を充電しています。
笑いの“気のパワー”はてきめんで、辛いことや悲しいこと、なんなら体の不調まで癒やしてくれます。少し落ち着いたら、また前を向けばいい。人生ホンマいろいろありますが、一緒にがんばりましょ!
「新開地も、大阪・新世界のようなにぎわいを取り戻せるはず!」と、あやめさん。そのガッツにあやかろうと、独演会は大入り満員。笑えてスッキリ、気分も上がりました!
(組合員ライター 中山 純子)